リクルートの新規事業開発プログラム「Recruit Ventures」から初のEXIT案件が誕生 先生と保護者のオンライン連絡帳『うさぎノート』の運営をグループ会社へ移管
株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄 以下、リクルート)の事業育成機関である「Media Technology Lab.」(以下、MTL)は本日、先生と保護者のオンライン連絡帳『うさぎノート』の運営を、関連会社である株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山口文洋 以下、RMP)へ移管いたしましたのでご報告いたします。
尚、『うさぎノート』はリクルートの新規事業開発プログラム「Recruit Ventures」により事業化されたサービスであり、本件は「Recruit Ventures」の初のEXIT(プログラムからの卒業)案件になります。
リクルートの社内新規事業開発プログラム「Recruit Ventures」について
昨今、事業環境の急速な変化に対応しながら収益基盤の多様化を実現していく一つの手段として、社内新規事業開発制度(コーポレートベンチャー制度/社内ベンチャー制度)が再度注目を集めています。しかしながら多くの場合、ビジネスアイデアの発案・選定方法ではなく、その後の事業化を実現する仕組み作りに課題を抱えることが多いと言われています。
当社では、1982年より新規事業コンテスト「NewRING」を運営しており、これまで『ゼクシィ』『ホットペッパー』『R25』『スタディサプリ』などの数多くの事業を生み出してきました。2014年には、現在の「Recruit Ventures」へと大幅リニューアル。 "10年後の事業の柱になりうる新規事業を生み出す"ことを目標に掲げ、従来のコンテスト主体の形式から、ステージゲート方式による事業開発マネジメント(※1)を導入することにより、事業化に向けたバックアップ体制を強化しています。
「Recruit Ventures」を通じて事業化されたサービスは、その後、事業育成機関である「Media Technology Lab.」で事業成長をはかりながら、最終的にはグループ会社への運営移管や分社化といったEXIT(育成機関からの卒業)を目指します。
『うさぎノート』の概要と運営移管の背景
サービス概要
『うさぎノート』(https://www.usaginote.jp/)は、学校・塾・おけいこといったさまざまな教育現場において、事務的な業務が忙しく生徒と十分に時間が取れないという先生の課題と、日々配布されるプリントが多くて整理が大変という保護者様の課題を、双方共に解決するためにできたオンライン連絡帳サービスです。複数の教育機関からの連絡を一元管理できるため、一部だけ見落としてしまうこともありません。プリントや学級通信の代わりとして使われている「近況報告機能」、休校や学校行事の連絡等に使われている「お知らせ機能」等の機能が既に現場で活用されており、全国で約300校の教育機関に導入されています。
運営移管の背景
『うさぎノート』は、「Recruit Ventures」の事業化第1号として2015年6月よりサービスを開始しています。その後も順調に事業拡大を続けてきましたが、教育や育児といった事業領域における親和性の高さと、更なる事業拡大に向けた体制強化というふたつの理由から、グループ会社であるRMPへの運営主体の移管が、よりスピーディな成長を可能にすると判断しました。また、RMPとしても本サービスが多くの園、塾、習い事などの民間学習・教育機関に評価いただいている経験と実績という点を高く評価したため、本件実施に至りました。今後は、RMPにおいて、事業戦略の策定・推進を実施していく予定です。
参考情報
リクルートグループの新規事業開発体制
2012年の分社化以降、それまで(株)リクルートで運営していた新規事業開発制度「NewRING」を、グループ会社それぞれで実施する体制へ変更。リクルートホールディングスで実施する「NewRING」を「Recruit Ventures」とし、グループの全従業員が参加できるプログラムとして運営しています。
「Recruit Ventures」の特徴
- 毎月1次審査を開催(年12回以上)
- グループの全従業員が対象(30,000人以上)
- 審査が通過すると必ず異動できる
- ステージゲート方式による事業開発マネジメントを実施(※1)
- 社内起業家を育成する人材育成プログラムとして機能
(※1)事業開発マネジメントとは
※2:事業成長の加速を目的に、MTLから卒業し、リクルートグループ内事業への移管、もしくは子会社化等を実施することをEXITと定義。