第16回写真「1_WALL」グランプリ受賞者個展 千賀健史展「Suppressed Voice」開催
株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄)が運営するギャラリー「ガーディアン・ガーデン(http://rcc.recruit.co.jp/)」では、2018年1月30日(火)から2月16日(金)の期間、第16回写真「1_WALL」グランプリ受賞者個展の千賀健史展「Suppressed Voice」を開催します。
千賀健史展「Suppressed Voice」について
千賀健史は、インドの学歴社会やカースト問題に直面する少年たちの夢や希望を失った時の選択や生き続けることの可能性をテーマにした作品『Bird, Night, and then』で、第16回写真「1_WALL」グランプリを受賞しました。審査員からは「これまでのフォトジャーナリズムの方法論とは違う新しいドキュメンタリーのかたちの模索」と高く評価されました。
本展では、グランプリ受賞後にインドに赴き撮影した新たなシリーズを展示します。インドにおける児童労働をテーマに進学をあきらめ働くことを余儀なくされた、ある少年の失踪から発見されるまでを追いました。
千賀は、インドで出会う人々の抱える問題について文献を調べ、現地での調査を行いながら写真を撮影しています。社会問題を取り扱いながらも、事実をただ写すことが問題に迫る方法ではないと考え、より問題の本質を伝えるために架空のストーリーを織り交ぜながら、事実を再構成しています。政治的、社会的背景や、人々の感情の構造にも迫り、時に遭遇する不条理や、何が正解なのか、その正解を追い求めることすら必要とされていない状況について、それらをひとつの物語から写真を通して伝えることを試みます。
開催概要
- 企画展名
第16回写真「1_WALL」グランプリ受賞者個展
千賀健史展「Suppressed Voice」 - 会期
2018年1月30日(火)~2月16日(金)
11:00~19:00 日曜・祝日休館 入場無料 - 会場
ガーディアン・ガーデン
〒104-0061 東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル地下1階
TEL 03-5568-8818 http://rcc.recruit.co.jp/
展示作品
作家挨拶・プロフィール
〔作家挨拶〕
2016年10月、一人の少年が学校からいなくなった。
児童労働従事者が400万人ともその倍以上とも言われるインドでは、2016年7月に児童労働法が改正され、14歳未満の労働を原則禁止する事となっていた。しかし、現在16歳の僕の友人はその規制の外にいる為、出稼ぎに出されたのだ。結局彼は南インドのある街で服屋の店員として働いていた。
彼は1500kmも離れた土地に働きに行くのに何を持って行くか考えた結果、1冊の英語の教科書を選んでいた。自分の境遇について話す彼の表情、不満を言わず働く姿、それらから僕は一人で頑張る彼の中で、ひっそりと消えていこうとしているもう一人の彼を見た気がした。
千賀 健史 Kenji Chiga
〔プロフィール〕
1982年滋賀県生まれ。大阪大学卒業。
卒業後ファッションフォトグラファーのアシスタントとして上京、その後様々なワークショップを受けドキュメンタリーの手法による作品作りに取り組む。
受賞
2017年 Kassel Dummy Award "happn" , "Bird,Night,and then" ショートリスト選出
2017年 第16回写真「1_WALL」グランプリ
2016年 清里ヤングポートフォリオ2016 4点収蔵
2016年 Life Framer "HUMANS OF THE WORLD" ショートリスト選出
2016年 Tokyo International Foto Awards Book:Documentary部門 Bronze
2014年 APAアワード写真作品部門入選
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