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中国・東南アジア・インドの求人・求職者動向レポート 2017年10‐12月期

2018年01月30日
株式会社リクルートホールディングス

仕事
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株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄)の100%子会社であり、アジアを中心に人材紹介事業を展開するRGF Hong Kong Limited(本社:香港、President:葛原孝司)は、このたび、2017年10‐12月期の中国・東南アジア・インドにおける日系企業を中心とした求人・求職者の動向をまとめました。

中国大陸

自動車・電池・半導体・産業機器関連企業の採用意欲が高い

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

総経理 橘 宏喜 (たちばな ひろき)
総経理
橘 宏喜 (たちばな ひろき)

  • 当社で取り扱う2017年10-12月期の求人数は前年同期比で微増。業界別に見ると、自動車、電池、半導体、産業用ロボット・工作機械業界の市場が好調で、関連する製造業の人材採用意欲が高い。新エネルギー車に関わる市場が拡大するなかで、製造業を中心として幅広い業界に人材採用ニーズが波及する見込み。
  • 一方、広告業界の求人数は前年同期比で大きく減少した。特にデジタル広告関連会社の減少が目立つ。これまでアウトソースしていたデジタル広告関連の業務を内製化する動きが出ているのかもしれない。
  • 1月に賞与を支給する企業が多いため、例年通り、年末にかけては中国人求職者の動きが落ち着いていた。

○転職事例:新エネルギー事業推進営業(中国人材)/日系・電機/30歳代後半/約15万中国人民元(年収)

香港

景気回復で転職市場が盛り上がる見込み。フィンテック企業の採用も活発

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

ゼネラルマネージャー 高山典久(たかやま のりひさ)
ゼネラルマネージャー
高山典久(たかやま のりひさ)

  • 香港経済の好転に伴い、雇用の流動性が高まると予想されるなかで、日系企業を含む在香港企業では、人材獲得競争が激しくなることを懸念する声がある。2018年1-3月に支給される賞与も前年から大幅に上昇すると考えられる。毎年、賞与支給後に転職活動が活発化するが、2018年は、企業の求人・求職者の動きともに、例年以上に盛り上がる見込み。
  • 日本の就業環境が好調なためか、香港へ新たに転職する日本人は減少傾向にある。一方、欧米系をはじめとする金融機関が香港に再び機能を集約させており、日本法人からの転籍や香港の現地採用への切り替えで移住する若手人材も増加。
  • 各国のフィンテック関連企業が、アジア統括拠点として香港に進出・事業拡大する動きは継続。引き続き、日本マーケット担当者などを積極的に採用している。

○転職事例:シニアブランドマネジャー(香港人材)/日系・総合商社消費財部門/40歳代/約950万円(年収)

インド共和国

日本市場を狙うインド企業に日本人採用ニーズあり

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

ジャパンデスクヘッド 森土卓磨(もりど たくま)
ジャパンデスクヘッド
森土卓磨(もりど たくま)

  • 例年通り、ディワリ(インド歴の正月)を挟む10-12月期に求職者・企業の採用活動ともに活発であった。
  • 日系企業は、依然としてデリー・グルガオンを中心とした北インドとグジャラート州での進出・事業拡大の動きが中心であるものの、業界には多様化の兆しがある。消費財系製造業や金融、サービス業からも求人・採用に至る案件が出てきている。
  • 日系企業のインド進出・事業拡大が進むなか、日系企業を顧客に持つインド企業や多国籍企業には日本人採用のニーズがある。会計事務所、不動産仲介会社では、日本人を対象とした営業職の求人が継続的にある。日本への進出を検討する医薬業界や自動車部品メーカーからも、日本での営業要員を採用したいという相談があった。インド国外で従業員を雇用する体制づくりに時間を要するケースが多いものの、インド企業が日本を市場としてとらえ始めていることがうかがえる。

○転職事例:内部監査(インド人材)/日系・金融/30歳代前半/約400万円(年収)

インドネシア共和国

駐在員から日本人現地採用への切り替え続く:生産管理・品質管理・ITエンジニア

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

ディレクター 土肥幸之助(どい こうのすけ)
ディレクター
土肥幸之助(どい こうのすけ)

  • インドネシア経済が改善しており、企業の求人数も増加傾向。業界別に見ると、サービス、貿易、製造業が求人数の増加を牽引している。一方、消費財、IT業界の動きはやや落ち着いていた。
  • 日系企業では、2018年の組織再編・人事異動を前に、営業職や管理部門のマネジメント層の採用が増加。現地化推進を目的として、日本から出向している駐在員の帰任に伴い、日本人の現地採用に切り替える動きも続いている。製造業では技術職(生産管理、品質管理)、IT業界はエンジニアの採用を検討する企業が増加。
  • 経済状況の改善と、賞与支給の前であることから、インドネシア人就業者の転職活動の動きは落ち着いている。当社の事業においても、求人数の伸びに比べると、新たに登録する求職者の数が追い付いていない状況。

○転職事例:法務コンサルタント(インドネシア人材)/日系・会計コンサルティング/30歳代前半/1億9,500インドネシアルピア(年収)

シンガポール共和国

人事制度の現地化も進み、制度構築経験者の採用ニーズ高まる

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

ジャパンデスクヘッド 野崎裕司(のざき ゆうじ)
ジャパンデスクヘッド
野崎裕司(のざき ゆうじ)

  • 例年通り、クリスマスシーズンを前に企業の採用活動は落ち着いていた。また、1月の賞与支給および昇給発表のタイミングを前に、求職者の転職活動も鈍化。一方、2018年に入って組織変更を予定する企業も多く、これに伴って新たな採用が増えるタイミングでもある。
  • 地域統括拠点の役割を担う在シンガポールの日系企業では、東南アジア各地での現地化推進や、事業拡大に伴う人員拡充を進めるために、人事制度の再構築を検討することが増えている。これに伴い、人事制度構築の経験を持つ人事担当者の採用ニーズが高まっている。
  • 外国人の就労ビザ取得基準厳格化に伴い、日本語を話せるシンガポール人、および、配偶者ビザを持つ日本人に対する需要は引き続き高い。

○転職事例:HRマネジャー(シンガポール人材)/日系・IT/40歳代前半/約1,000万円 (年収)

タイ王国

日本の人手不足で駐在員から日本人現地採用への切り替えニーズ高まる

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

ブランチマネージャー 宮尾真司(みやお しんじ)
ブランチマネージャー
宮尾真司(みやお しんじ)

  • 12月、1月の賞与支給を前に、例年通り、タイの転職市場は落ち着いていた。
  • 一方、日系企業では、営業職などで、日本語能力のあるタイ人を対象にした求人が増加。年末年始は新年度(4月)の採用計画を立案する時期。組織再編・人事異動を機に、現地化推進を目的として、日本人駐在員の後任として、日本語能力のあるタイ人採用のニーズがある。このようなタイ人は希少なので、優秀な人材の採用・定着のためには、キャリアパスの明確化や、基本給のアップなど、魅力的な待遇条件を示すことが日系企業に求められている。
  • 日本の人手不足を受けて、日本から出向している駐在員の後任としての日本人現地採用のニーズも高い。職種別では、新規進出や事業拡大を支える工場管理職や営業職での求人が多い。

○転職事例:製造部長(タイ人材)/日系・製造(金属部品加工)/30歳代後半/約92万タイバーツ(年収)

ベトナム社会主義共和国

日本人IT人材のスキルとセンスに注目集まる

当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)
当社で取り扱う日系企業求人数トレンド(前年同期比)

ブランチマネージャー 横沢 朋(よこざわ とも)
ブランチマネージャー
横沢 朋(よこざわ とも)

  • 年明けのボーナス時期、旧正月休暇(テト)を前に、ベトナムの転職市場は落ち着いていた。業界別に見ると、IT業界は引き続き採用活動に積極的。コンサル業界は、日系企業の進出増加・事業拡大を受けて継続的に人材を募集。サービス業界、医療業界も市場拡大を狙って人を増やす傾向。
  • 日系企業も年末年始を挟むため採用活動は控えめだが、1月以降の体制変更や人事異動について相談を受けることが多い時期。
  • 求職者側の動きも、年末にかけてベトナム人、日本人ともに鈍化。
  • 世界各国のIT業界のアウトソース先として成長を続けるベトナムのIT企業では、日本人エンジニアのデザインのセンスに定評がある。特に海外でのマネジメント経験とスキルを併せ持つ人材は人気が高い。当社からも日本人ゲームデザイナーをご紹介し、採用に至った。

○転職事例:エンジニア(ベトナム人材)/日系・製造業/30歳代前半/約3億1,960万ベトナムドン(年収)

リクルートグループのアジアにおける人材紹介事業について

  • 2006年の中国進出以来、進出地域の拡大や、CDSi(日本) Bó Lè Associates(中国)、 BRecruit(中国)、NuGrid Consulting India(インド)の買収を通じ、アジアの11の国と地域、26都市、45拠点で事業を展開しています。
  • 日系企業のみならず多国籍企業や現地企業への人材紹介事業を通じて、企業の正社員採用・求職者の転職を支援しています。
  • 若手社員、専門職人材、管理職層、経営幹部人材など幅広い人材層、あらゆる業界・職種に対応した人材紹介サービスを提供しています。

URL:www.rgf-hr.com/jp

日系人材紹介会社最大規模の拠点網:11の国と地域、26都市、45拠点

日本、中国大陸、香港、台湾、シンガポール、インド、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ

幅広い人材層に対応:経営幹部から新卒採用まで
日系企業のみならず多国籍企業・現地企業にもサービス提供

日系企業にとどまらず、多国籍企業や現地企業に対して、経営幹部の採用サポート、若手~中堅のミドルマネジメントの転職支援、など、幅広い層の採用を支援するサービスを提供しています。

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