編集著作権侵害に関する訴訟の東京高裁判決について
本日、2004年4月12日に控訴した下記の訴訟において、当社の請求を棄却する判決が、東京高等裁判所にて下されましたので、お知らせいたします。
■控訴の概要
控訴日 |
2004年4月12日
|
控訴人(一審原告) |
株式会社リクルート
|
被控訴人(一審被告) |
株式会社プロトコーポレーション
|
裁判所 |
東京高等裁判所
|
控訴の趣旨 |
東京地裁における判決は、努力と創意工夫の結晶である「アイコン表」や情報の配列体系といった情報誌における重要な財産についての著作物性及び侵害をともに否定しており、当社としては到底承服できないものです。このため、控訴いたしました。
|
■経緯
- 2003年1月10日 東京地方裁判所に訴訟提起 * 報道資料を見る
- 2004年3月30日 東京地方裁判所判決にて請求棄却 * 報道資料を見る
- 2004年4月12日 東京高等裁判所に控訴 * 報道資料を見る
■本件に関する見解
当社は昭和35年に創業以来、情報誌の発行を主たる事業としてきました。価値ある情報誌作りのために、様々な調査を行い、分析結果をもとに仮説を立て、テスト誌面を作って検証し、改良を重ねてきました。その結果として到達した分類・配列の仕方や紹介の仕方は、当社の努力と創意工夫の結晶であると認識しております。
そのような認識のもと、我々が今回の裁判で訴えた主張のひとつに、「アイコン表の類似性」という問題があります。スクールや講座を紹介するための数100種を超えるアイコンを取捨選択して配列した中で、実に80%が『ヴィー・スクール』に模倣されている、と主張してきました。
しかるに、今回の判決では、雑誌の構成に関する編集著作権の成立範囲について一定の基準が示されたものの、アイコン表作成にいたる創意工夫ひいてはその著作物性すら認められず、誠に遺憾な結果と認識しております。
今後の対応については、判決内容を精査した上で、検討いたします。